2019年に固定価格買取制度満了 ( 卒FIT ) を迎える世帯が順次増えつつあります。
2009年に太陽光発電システムを設置した世帯はkwh当り48円で電力会社が買い取ってくれていました。
多くの人が卒 FIT 後も引く続き電力会社に余剰電力を買い取ってもらっています。
手続き等しなければそのまま大手電力会社と自動更新になります。
卒 FIT の売電単価
10年間のFIT 期間が満了すると，売電価格は劇的に下がります。また，電力会社ごとに単価も変わっていきます。何も手続きをしなければ，そのまま今の電力会社で売電となります。
卒 FITの売電単価
卒 FIT 後余剰電力をいくらで買い取ってもらっているか電力会社ごとに見ていきましょう。
| 北海道電力 | ８円 |
| 東北電力 | ９円 |
| 東京電力 | 8.5円 |
| 北陸電力 | ８円 |
| 中部電力 | ８円 |
| 関西電力 | ８円 |
| 中国電力 | 7.15円 |
| 四国電力 | ７円 |
| 九州電力 | ７円 |
| 沖縄電力 | 7.7円 |
太陽光で作った貴重な 1kWhをこんな安い価格で買い取られています( ；∀；)
もったいないと思いませんか??
年間の余剰電力はどのくらい
平均的な世帯の屋根には 4.5～５ kWの太陽光パネルが設置されているとします。
自家消費の割合は，昼間の電気の使用割合，家の大きさ，家族構成にとって違います。
HEMS のデータによると，目安としては
自家消費：余剰電力＝１ : ２
くらいです。
年間発電量が 6000 kWhであるとすると，
１年間 4000kWh近くの電力が安く買い取られてしまいます。
余剰電力買取サービスを実施している企業
RE100 や脱炭社会の実現に向けて，余剰電力買取サービスを実施しています。
積水ハウスオーナー向けての積水ハウスでんきは 11円での買い取りです。
ダイワハウスも ダイワワウスでんき があります。
これらは，積水ハウスオーナーやダイワハウスオーナー限定です。
ガスや蓄電池の設置販売で余剰電力を高く買い取る業者もあります。
ここでは，具体的な会社名は伏せますが申し込み殺到のため余剰電力買取サービスの申し込みを停止している会社さえありました。
買取事業者一覧は資源エネルギー庁のホームページに掲載されています。
ここでは私のオススメな幅広い地域で余剰買取サービスを実施している企業を紹介します。
☑ 対象地域が広い。
☑ 買取単価が高い(※概ね10円以上)
☑ 条件が比較的緩い。(買電先の変更)
これらの視点で余剰電力買取サービス事業者を選んでみました。
選べる電気（出光興産）
出光興産（ 5019 ）は石油元売りの大手企業です。
近年は，再生可能エネルギー分野にも力をいれています。
出光でんきとセットで契約すると買取価格が２円アップします。
| 北海道 東北 エリア 東京 | 9.5円 ⇒ 11.5円 |
| 中部 北陸 関西 エリア 中四国 | 8.5円 ⇒ 10.5円 |
| 九州 エリア | 7.5円 ⇒ 9.5円 |
出光でんきは石油会社だけあってガソリン割引などのユニークな特典もあります‼︎
ガソリン高騰の昨今にとっては嬉しい限りです。
それでは，特徴を簡単にまとめます。
✅ ガソリン代２円/L割引（上限200L）
または EV所有者200円割引
✅ 月121kWhの使用で電気料金が誰でも安くなる。
✅ オール電化プランあり
ENEOS でんき
ENEOS株式会社（5020）は石油元売り首位。
なんと５割のシェアをほこります。
そんな大手企業も余剰買取サービスを実施しています。
こちらは電気の購入先をENEOSに変更する必要はなく無条件で買い取り可能です。
| 大手電力会社 | ENEOSでんき | |
| 北海道電力 | ８円 | 11円 |
| 東北電力 | ９円 | 11円 |
| 東京電力 | 8.5円 | 11円 |
| 中部電力 | ７円 | 10円 |
| 北陸電力 | ８円 | 10円 |
| 関西電力 | ８円 | 10円 |
| 中国電力 | 7.15円 | 10円 |
| 四国電力 | ７円 | 10円 |
| 九州電力 | ７円 | ８円 |
※2023年度の買取単価は改めて決定。
買取料金は口座振替の場合は年に２回 (４月，10月 )。
T マネーの場合は毎月，翌月末。
九州電力は８円と安いが，中四国は10円です。
３円近く買取単価が高いので非常におすすめです。
年間で3400kWh以上の余剰電力があれば、１万円以上も違ってきます！！！！！
エバーグリーンでんき
eレックス株式会社（東証1部9517）電力小売りの大手で再エネ販売に注力。
バイオマス発電事業，小売り電気事業を手掛けています。
電気の小売りはエバーグリーン・リテイリング株式会社 ( EGR ) が行います。
電気の契約とセット（プレミアムプラン）で余剰買取の単価が大きくなります。
| 北海道電力 | 11円 |
| 東北電力 | 10.5円 |
| 東京電力 | 10.5円 |
| 北陸電力 | 10円 |
| 中部電力 | 10円 |
| 関西電力 | 10円 |
| 中国電力 | 10円 |
| 四国電力 | 10円 |
| 九州電力 | 9.3円 |
エバーグリーン・リテイリングの電気はたくさん使う人ほどお得です。
電気代も安くなり，余剰電力も高く買い取ってもらえます。
一石二鳥です。
Looop でんき
Looop株式会社は再エネ由来の電気の普及・拡大を目指す会社です。
通常の余剰電力買取サービスも実施していますが，御社ならではのユニークなサービスの紹介をします。
Looopでんき０という余剰電力と使用電力を相殺するというサービスです。
電気は売るよりも，自家消費がお得な時代です。
☑ Looopでんきに加入する
☑ オール電化でエコキュートの運転稼働を昼に設定。
☑ 送電した電気は供給時に20％の損失を計算する。
例えば余剰電力が200kWhで使用電力が300kwhの時は，
300 – (200×0.8) = 140kwh
の電気料金の請求となります。
余剰電力が年間3000kwhだとすると，
年間で3万円以上の経済メリットを享受できそうです!!
まさに電気のLooop (循環 )ですね。
今後について
まだまだ，余剰電力買取サービスを実施している事業者は数多くあります。
今後も毎年20万～30万世帯近くがFIT期間の満了を迎えます。
15 年後にはパワコンの交換費用 ( 30万円 ) も必要になります。
少しづつ 10 年後の出口戦略を考えておきましょう。
一番の自家消費はやはり蓄電池の導入です。
蓄電池を設置すると多くのメリットがあります。
①電気代の削減
②災害への備え
③環境への貢献
蓄電池は年々価格が下がってきています。
見積もりをとってみてはどうでしょう。
２～３社とれば相場が分かってきます。
またお問い合わせいただければ，最もお得な蓄電池も合わせてご提案させていただきます。
株，不動産，節税など暮らしに役立つことが掲載されています。
